新 絵巻 平家物語 21.10.2014
- 妻鳥 純子
- 2014年11月21日
- 読了時間: 4分
場所は香川県高松市屋島にある四国村 農村歌舞伎舞台 で行われました。 先日10月19日瀬戸内海の源平合戦 「新絵巻 平家物語 Live 」を聴、観劇(言葉を変えて、超感激とも書けます。)してきました。 ピアノ 宮崎朋菜 語り 小牧まり ボーカル&ヤタガ ナムガル・ルハサラノワ チャンザ エフゲニー・ゾロタリョーフ モリンホール ガルサン・オショーロフ 琵琶 久保田晶子 イラスト 木内信夫 脚本 豊田菜穂子 タカシトシコ 音楽 J.S.Bach 監督 佐川嘉博 制作 鈴木玲子 屋島公演へのご案内文には以下のことが紹介されていました。 こちらをクリック→ kiuchi.jpn.org/heike/20141019/20141019_nob_m.htm 新絵巻・平家物語・LIVE - 屋島公演 ご案内 「屋島公演 - 高松市文化芸術活動助成事業 「2008年に企画を立て、2010年に「咸臨丸寄港150周年記念公式行事」のひとつとしてサンフランシスコ公演で大成功をおさめましたJ.S.バッハの音楽と描きおろしのイラスト画で綴る『平家物語』のプロジェクト。昨年の東京公演を経て、この度、平家ゆかりの地・屋島での公演となりました。 古来より日本に伝わる絵巻物&紙芝居の伝統を活かし、琵琶をピアノに「持ち替えて」語られるドラマチックな栄枯盛衰の世界。コンピュータ・グラフィックスの技術と、普遍的なバッハの音楽が、縦糸と横糸のように作品に、平安時代と現代をつなぐ時間的・東洋と西洋をつなぐ空間的な広がりを与えます。さらに今回は、シベリアの民族音楽のグループ「ナムガル」や、琵琶奏者の久保田晶子さんらが加わって、よりスケールアップした公演となっております。」(引用文) この演奏会を聴きたかったのでピアニストの宮崎朋菜さんのお知り合いにお願いして車に同乗させていただき、四国村屋島の農村歌舞伎舞台まで連れて行っていただきました。 秋の夜、大変良い天気に恵まれ、少し肌寒いけれど、名高い屋島の農村歌舞伎舞台で繰り広げられた「平家物語」は、素晴しいものでした。 茅葺(?)か藁葺(?)の屋根を持った舞台で、昔物語を聴くとすると、各々が各々で想像をすると思いますが、演奏を聴くにはちょっと場違いな空間と思われる舞台でしたが、既に楽器(ピアノだけですが)や譜面台、椅子、映写幕がセットされています。客席は階段状になっていて、円形劇場のような円形ではありませんが、屋外にしつらえられています。驚いて関係者の方に感動と冗談とを込めて「椅子は雨ざらしですか!!」と言うと流石に心得たもので「ちゃんと拭いてあります!」とお答えくださいました。夕刻の暮れはじめに、演奏会の始まりを屋外で待っていたのは、後で思い出す度になんという贅沢なひと時だったのかと思います。 宮崎朋菜さんのお母上の小牧まりさんの語りで 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理を表わす… 美しい、アルトのお声で、殊更に強調する風でなく、淡々としてよどみなく、耳の奥の方でやさしくつぶやいているようでいらして、その言葉はすべてこちらに届きます。 そのようにして始まりました。 舞台には、中央に映写幕、下手端からピアノ、下手ピアノのすぐ右からボーカル&ヤタガのナムガル・ルハサラノワさん、チャンザのエフゲニー・ゾロタリョーフさん、上手右端に語りの小牧まりさん、その左横中央に向けて琵琶の久保田晶子さん、モリンホールのガルサン・オショーロフさんが並んで座っていらっしゃいます。 映写幕には木内信夫氏のイラストが物語の進むにつれて映し出されます。 「僧の反乱」「南都炎上」「義仲の進軍」「清盛亡きあと」「攻め込む源氏」・・・ 次から次へと映像が流れ、語りが止まると映像と共に、ヨハン・ゼバスティアン・.バッハ のピアノ曲の演奏が入ります。 琵琶の音色に心の琴線が振れ、舞台の進行は全て語りによって進められ理解できますので見入り、聴き入ります。物語が進むごとに変わるJ.S.Bach の曲。 全ての曲を知っていれば書きたいのですが・・・。そうでした。Ave Maria もありました。まさ
に昔に知っていた物語の筋のおぼろげな記憶を呼び起こしてくれ感動した「新 平家物語」でありました。四国の愛媛県西条市にUターンして初めてこのように新しいものと古いものとを出会わせたものにふれ、意欲的な演奏者と演劇人の舞台を目の当たりにして、 その心意気と成功を心から喜び驚愕いたしました。
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